・俳優や女優、役者を目指したいけど…
・演技とかやったことないんだけど!
・自分は役者に向いているの?
って方に向けて、今回は俳優として15年間活動してきた私が演技で活動する役者に向いている人の特徴を厳選してまとめてみました!
なのでこの記事を読めば…
・演技に適性があるのか分かる
・向いている人や向いていない人の特徴を
・掘り下げて知ることができる
から、向いていない人の特徴にあてはまったとしても今からでも向いている人に変わることでより具体的に芸能界での活躍に向かって動けるハズ…!
役者に向いている人の特徴
役者に向いているという定義ですが、ここでは「役者として生き残れる確率の高い人」として定義します。
私が15年間の役者としての経験で出会った中で適性の高かった人に共通することは
・童心をずっと持っていられる人
・探求心が強い人
・自分を表現できる意志がある人
・適応力がある人
以上の4つに当てはまる人が非常に多いです。
それぞれ細かく解説していきます。
童心をずっと持っていられる人
童心を持っていられるということは役者にとって大きく2つの適性があります。
・純粋な気持ちで演技に取り組める
・役に本気でなりきることができる
どういう事かと言うと、役者の業界って経験を積めば積むほどほとんどの人が役をこなすようになってきます。
いわゆる、慣れということです。
ある程度台本を読めば脚本家の意図や演出が作りたい世界観を”こんな感じでやったら無難にこなせるだろう”と知らず知らずのうちに80%ほどの力でできるようになってしまうのです。
私が演技の本質だと思うのが、子どものごっこ遊びです。
子どもって、仮面ライダーの役とか本気で役になりきるじゃないですか。
何度同じ役をやっても、純粋な気持ちでそして本気でなりきることができる。
TVや舞台の外から見ている分には気難しそうな有名な俳優さんでも、意外とお茶目な童心をもっている人ってたくさんいますよ。
現に私はとある舞台で、赤垣正樹さんという方と共演した際の稽古中に、私のスマホを養生テープでぐるぐる巻きにされていたなんてことがありました。
思わずフフッと笑ってしまうようなイタズラをする人に共通するのが、舞台の上では役にすっかりなりきる良い役者に多い共通点です。
探求心が強い人
これは言い換えると、献身性(自己犠牲)のある人ともとれます。
芸術文化とは文化庁HP内でもこう明記されています。
音楽,演劇,舞踊,映画,アニメーション,マンガ等の芸術文化は,人々に感動や生きる喜びをもたらして人生を豊かにするものであると同時に,社会全体を活性化する上で大きな力となるものであり,その果たす役割は極めて重要です。
文化庁HPより引用
役者って農業のように仕事をしてお腹を満たせるものでも無いですし、第二次産業のように人が便利になるものを作れるわけでもありません。
その代わりに役者は人の心を満たせる職業です。
ただ、大半の人はTVに出ている部分や映画の感動するシーンに憧れを抱いて役者を目指す人なのも事実です。
つまり、映像の外側の日々のたゆまぬ努力が見えないのです。
だからこそ常にモチベーションを高く維持し続けることが必要で、探求心を強く持っている人は役者に向いていると言えます。
俳優になる方法を詳しくまとめた記事はこちら
自分を表現できる意志がある人
演技とはあらかじめ台本に描かれた設定やストーリー、シチュエーションなどある程度のルールが存在します。
その枠組み(ルール)の中で、個性や遊び心をどれだけ自由に表現できるかが役者の最大の喜びの1つだと私は考えます。
例えば登山家が山を登るのに直線で登って直線で降りてくるのって一言でいうと「つまらない」ですよね。
わざと険しい道のりを登ってみたり、できるだけ楽に登れる道をゆるやかにのぼったり。
ゴールは決まっていても、道のりを自分で選んでいくから面白いです。
これと同じで要は、あなたがその役をやる意味をあなた自身が見つけることができる役者は強いです。
適応力がある人
現場や演技の種類、演出家や脚本家の違いによっても表現の方法はすごくかわってきます。
例をあげると、まず映像か舞台かで変わりますよね。
舞台は後ろの席のお客様にも聞こえるように声を飛ばすのでいわゆる”つや消しの声”といわれる要はひそひそ声でも大きく表現します。
反対に映像の演技で同じことをやっていたらオーバーな演技になってしまいます。
他にも
・説明型の演技と憑依型の演技
・演出家による演技メソッドの違い
・スタニスラフスキーシステム
・メソッド演技
・マイズナー
…などあげればきりがないのですが、要するに郷に入っては郷に従うことのできる役者はどんな現場からも重宝されます。
仮にあなたがキャスティング担当でもどっちを採用したいかは明白ですよね。
演技のテクニックやスキルはトレーニングをすることでついてきますが、実践の現場をつかめる能力に直結するのが適応力です。
演技に必要なスキルの詳細の記事はこちら
役者に向いていない人の特徴
反対に私が「本当にやりたいことが役者だったの?」と疑問に思ってしまう人の特徴をあげると
・練習をしない人
・協調性のない人
・上から目線な人
があげられます。
そして、厳しいことを言うと上記にあげた特徴に当てはまるほとんどの人が、役者をあきらめてしまっています。
三者三様に、比較的共通していることは「やりたかったことと違う」という理想と現実のギャップからモチベーションの維持ができないパターンがあがります。
細かくそれぞれ説明します。
練習をしない人
華やかなパフォーマンスができる人ほど、その裏では地味な基礎トレーニングや成果が目に見えにくい形の筋トレの反復練習をおこなっています。
そしてその反対に、パフォーマンスに関して他の役者より劣っている人ほど演技の練習や学ぶ過程を楽しめない人が多いです。
・アルバイトで忙しくて時間がない
・観劇している方が楽しい
・本を読む労力より動画の方がラク
やらない理由を考えるのは簡単です。
人間はラクな方向に考えたがる生き物ですものね。
協調性のない人
演技ってひとり芝居をのぞいて絶対にひとりでは成立しないです。
前の章で書いた、”自分を表現できる意志がある人”が上にあがりやすい傾向にあるのはその通りなのですが、
”自分だけが目立ちたい意志がある人”
は似て非なるものです。
実体験ですが、共演した役者さんが目立ちたがりな人で、こんなことがありました。
とある舞台の中で、音楽がはいるきっかけのセリフ。
ラストシーンの導入部で演出家から「ここはこういう風に言って」
とセリフのイントネーションも指定されていた。
が、本番いきなりイントネーションもセリフもアドリブで変更した。
裏方の音響さんもきっかけのセリフが変わって音をいれずらい
セリフ通りに話したらつじつまが微妙に合わなくなる
確かに幕があいたら役者の演技を止められる人はいません。
が、結果的にラストシーンのリズムが崩れて伝えられるはずのものが伝えられない1ステージになって、ハッキリ言うとひとりの目立ちたい行為によって他の皆が迷惑した。
といった流れになりました。
要するに役者が目立とうとするか役が目立とうとするかの違いを理解することが大事ですね。
上から目線な人
役者として以前の問題ですが、人付き合いも役者として求められる重要なスキルです。
自分の実績やパフォーマンスに自信を持つことは確かによいことですが、それで他人にマウントを取ろうする行為は断じて間違っています。
そもそも論になりますが、上から目線の人を応援したいという気持ちにはなりにくいですよね。
少しだけ話しが逸れますが
舞台ってほぼすべての劇場が観客がみやすいように客席が階段状になっていて、後ろの席からでも舞台全体が見渡せるようにできています。
何が言いたいのかというと、私たち役者は下からの目線であるべきなのです。
謙虚さを持ちつづけていくことは応援したいというファンの心を満たせる魔法のスパイスですよ。
まとめ
今回は、役者に向いている人と向いていない人の特徴を解説してきました。
魅力的な職業の裏がわには見えない努力の積みかさねがありますね。
人間力を磨きつつ努力をできる人には自然と人が集まります。
そんな人には案件をふる側も話しをしてみたくなっちゃいますよね。
他にも、俳優として生きていく上で役立つ情報をたくさん書いていますので良かったら見ていってくださいね。
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